齋藤陽道詩集『まなざしの川をわたる』刊行します
特典として、もりやままなみの描き下ろしエッセイがつきます。
この特典は、イベントと予約販売分の予定です。
「あとがき」より
この詩集で成したいことは、単に「ろう者の物語」を描くことではなく、「目の喜びを糧として生きる者が、世界をどう感じ、どう共有しうるか」という問いに向き合うことだった。
「明け方」
眠っているかのような
あなたに 手で話しかけました
ひとたび ことばをそそげば
心の奥で広がる無辺から
あなたの記憶が
あざやかに湧きいづります
あなたがいた場所も
目尻の皺も
手がつむいだことばの軌跡も
ことごとく
記憶が溢れて こぼれて
やみません
静かに にぎやかな赤い血
私の記憶には
私の全感覚を通して
あなたが宿っています
私の手も いつか
語れなくなるでしょう
その日まで
できるかぎりの光を
この手に通わせて
できるかぎりの風景を
目の奥にしまって
できるかぎりの人と
ことばを交わして
あらゆることばの気配が
皺のすきまに宿るなら
それだけで
もう
●詳細
【特典付き予約受付】 12/22まで
【予約特典】 もりやままなみ 書き下ろしエッセイ
【発送日】12月22日以降順次発送
詩集「まなざしの川をわたる」
発行日 令和7年12月1日
著 者 齋藤 陽道
写 真 もりやま まなみ
詩 37篇収録
発 行 株式会社せかいはことば
印 刷 藤原印刷株式会社
定 価 2000円(税込)
部 数 1000部
仕 様 B6変形 ソフトカバー(並製本) 142p
予約販売ページ
https://harumichi.base.ec/items/127089763
●ご書店様・販売店様へ
卸のご相談はお問い合わせください。
担当・もりやままなみ
asanami28@gmail.com
すでに登録済みの方は こちら